4.b 開発途上国に高等教育の奨学金

目標 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

出典:外務省訳

世界の高等教育の奨学金の実態は

 奨学金は家庭が貧困や低所得のために大学に行けない、勉強がしたくてもできないと言った場合に支援として貸付のかたちで支給されるのが一般的ですが、途上国の奨学金制度は異なります

フィリピンや東南アジアおよびアフリカの途上国には貧困層が多いため、たとえ奨学金(学費)が無料でも通学費や食事代が支払えない、勉強に必要な文具や制服が買えないなどの理由で教育を受けられない子どもが大勢います。

  

■世界の教育の実情は?

1 未だ地域格差の大きな初等教育修了率

ミレニアム開発目標(MDGs)には、「初等教育 の完全普及の達成」(目標2)が設定されていました。そこで、MDGsで基準年とされた1990年と達成期限とされた2015年の間の世界の初等教育就学率の変化を見ると80%から91となっており、かなり改善されたことが分かります。

2 低い中等及び高等教育、就学前教育へのアクセス

初等教育分野で一定の改善が見られたことは上記の通りですが、それ以降の中等教育及び高等教育、さらに初等教育以前の就学前教育については依然として就学率が低い状態が続いています。

  

■私たちができること

1 開発途上国における職業訓練や情報通信技術(ICT)や、工学系の人材育成

2 最新技術を取り入れた適切なカリキュラムを編成

3 開発途上国の希望者の中進国や先進国への留学や研修

  

■そこで、国際的な奨学金制度が必要となる

 従来から奨学金制度は行われてきましたが、カバーできる人数は限られています。多くの人々に奨学金を提供するためには民間の基金のさらなる協力が必要である。

 また、職業訓練や情報通信技術(ICT)の効果的な習得のためは、机上の学習だけでは不十分であり、実務経験を実際の組織や企業が積極的にインターンやアルバイトの機会を提供してくれるような環境を作り出していくことも今後重要である。

 

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