17.1 国内の生産力と収入をプラスに

目標 課税及び徴税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する。

出典:外務省訳

日本では、消費税や所得税、贈与税など、「課税」が当たり前になっています。
 
お金を支払わなければならないのですから、私たちにとって嬉しいものではないかもしれません。
しかし、様々な税金が集められているからこそ、国が自立して成立出来るとも言えます。
 
 
「課税」により税収を得るためには、国内の生産力・収入が必要になります。
無いものを集めることは出来ません。
 
 
そんな国内の生産力は、GDP(国内総生産)という指標によって知ることが出来ます。
「一定期間内に新たに生み出されたモノやサービスの付加価値の合計額」のことで、景気や経済状況を示しています。
 
日本は世界第3位、とかなり上位の国です。
もちろん経済状況が厳しい人もいると思いますが、国全体としては景気・経済状況が良好だと言えます。
 
国内にしっかりと資金があるということは非常に大切です。
特に有事の際には、「自国内のお金だけでまかなえるかどうか」は大きなポイントとなるでしょう。
 
 
現在は新型コロナウイルスにより、世界的に混乱が続いています。
感染を抑える術のひとつとして、ワクチン接種が広まってきました。
 
日本という国が、ワクチンを確保し、国民に与えてくれているため、私たちは無償で手軽に接種することが出来ています。
一時的にワクチン量が不足したという話はありましたが、国民全員分のワクチンを入手する能力が日本にはあります。
 
 
では、発展途上国ではどうでしょうか。
ワクチンへのアクセスが困難で、経済的にも厳しい国では、簡単にはワクチンを手に入れることが出来ません。
 
先進国と発展途上国の間には、どんどん格差が広がってきているのです。
より財政赤字も拡大し、債務も増えてしまいます。
雇用が減ることでよりいっそう経済は厳しい状況となるでしょう。
 
そして何より、多くの尊い命が益々奪われることになってしまいます。
 
 
そんな状況を、少しでもなんとか出来ないでしょうか。
いきなり全ての国に、自力で、経済力と生産力を上げろ、というのは難しい話です。
 
最初は国際的な支援や、それを持続可能にしていく取り組みが必要になるでしょう。
国内の資源を増やす取り組みを強化していくことで、国も国民も豊かになることを望みます。
 
 
「税金」は私たちからお金を奪う、嫌なものだと思っている人もいるかもしれません。
しかし、税金により国の歳入が増えることで、私たちに還元されるものも増えるはずです。
 
医療・インフラ・教育など、私たちにとって当たり前のことを、世界的にも当たり前にしたいものです。

 

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