3.4 誰も取り残さない未来へ

目標 ​2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する

出典:外務省訳
ハートを持った看護師の画像

新しい時代のコミュニケーション

日本政府は、2015年9月「平和と健康のための基本方針」を策定しました。また、2020年の新型コロナウイルス感染症に関して、保健システムが脆弱な途上国を含む世界中に感染が拡大している状況は、日本を含む国際社会にとっても大きな懸念となっています。

日本政府として、国内対策はもちろんのこと、世界の新型コロナウイルス感染症の1日も早い沈静化に向け、国際社会と協力しています。 ​

新型コロナウイルスの感染が世界的に広がった事の弊害は、身体だけではなく心にも影響がありました。

日本でも自粛要請が出されました。皆さんは自粛期間、どのようにお過ごしでしたか? 一人暮らしなどをしていると、一日中誰とも話さなかった日もあったのではないでしょうか? 私自身人と話す機会がグッと減りました。 ​

また、自粛による経済低迷で内定の取り消しや失業率の増加も、多くの人の心に大きなストレスを与えました。​

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人は他者とのコミュニケーション機会がなくなると、大きなストレスを感じるという実験結果があります。人にとってコミュニケーションは必要だと言う事がわかります。​

しかし、SNS等に見られる匿名性の高いコミュニケーションが多すぎる場合にもストレスを感じている人をよく見かけます。 匿名性の手軽さから時に人を傷つけるツールとなっているところを見ると、そのストレスも理解できます。 ​

つい最近もSNSの誹謗中傷が原因で胸が痛くなるニュースもありました。 ​

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2018年の厚生労働省が発表した「国内における年代別死因順」では、若年(15歳~39歳)の死因1位は「自殺」です。これは先進国の中でも1になっています。 ​

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日本も世界的にも物質的には豊かになりましたが、不安定な社会で精神的に追い込まれている若者はまだまだいる事が分かります。   ​

今、メンタルヘルス領域の需要は非常に伸びています。深刻な心の不調を訴える人が増えてきたからです。その背景には、次のような事が関係しているのではないかと思われます。​

 

  • 競争社会で他人と自分を比べてしまう
  • 他者からの承認を自分の評価基準にしている​
  • 周囲も含めメンタルケアに対する正しい知識を得る機会がないため、深刻なSOSをキャッチできない​
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    ​ 今、私たち、地域・社会で取り組めることは何でしょうか?新しい時代のコミュニケーションのあり方について考える事も必要だ思います。正しい知識で救われる命があります。​

     

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