目標 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
出典:外務省訳

「三方良し」という近江商人の理念をご存じでしょうか?
売り手も買い手も世間もよい、その理念を元に近江商人は地域に愛される商売をしてきました。
今、世界に求められているものは、商売・ビジネスの在り方に限らず、はまさに「三方良し」の精神ではないでしょうか?
世界の貧富の差は年々拡大しています。
「世界の1%の富裕層が世界の富の半分以上を占める」
1%の富裕層とは世界の長者番付にいる人たちの事です。
これは逆を返せば、世界の富の半分を人口の99%の人々で奪い合っていると言う事です。
あなたが、長者番付に名を連ねる富裕層でなければ、私と同じくこの99%に含まれているのです。
一部の人達に富が集中することは社会に不平等感を与えます。
不平等を感じる世界は、大きな不満を蓄積します。
蓄積した不満は、暴動・テロと言った行動につながります。富の分配が必要な事は確かですが、、、
一見、私たちの世界は豊かに見えます。でも、国を問わず、年齢、性別、障害、人種、民族、宗教などに基づく不平等が毎日起こっています。
多様な人たちが活躍できる世界じゃないと、持続的な目標は達成できないと思います。
そして、一つの国だけでは解決できない問題もあります。
経済格差が一番小さい国はアイスランドで、ジニ係数(所得の格差を表す)は0.25です。日本は0.33となっています。下のグラフでは経済的に豊かな国だからといって、ジニ係数が低いとは限らないと言う事がわかります。

ちなみに、南アフリカは0.62です。ジニ係数0.6を超すと人々の不満が蓄積し、いつ暴動がおこってもおかしくない数値です。
この数値を他人事としてみる事は出来ません。
貧富の格差を広げている理由はいくつもあります。
・グローバル企業による悪質な租税回避
・ICT(情報通信技術)による生産手段の寡占
・資本の集中
・富裕層への優遇税制
・企業誘致のための法人税の過剰な引き下げが「底辺への競争」を加速
・医療や教育予算の削減
(参考:Yahoo!ニュース)
租税回避や生産手段の寡占を回避し、社会的包摂 =「インクルージョン」のためには国際協調が不可欠になっています。
今回、この記事を書くにあたって、
「三方良し」
と言った言葉がずいぶん昔からあった事を知り、先人たちから今こそ必要な精神を学ばせていただきました。
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