9.a アフリカにとっての道路

アフリカにとって道路は、貨物輸送等の重要なインフラであり国の財産となっています。
広大な土地でありながら電車などの交通網が無いまたは少ない為、道路での貨物輸送割合が90%にも上るといいます。

  

しかし、アフリカでの道路舗装率というのは世界の国々の中でも低く、日本では80%程あるのに対しアフリカは20%以下でした。
各国からの支援によってインフラ整備が行われているのに対し、なぜ中々道路舗装率が上昇しないのか。
それには、様々な問題が絡んでいました。

  

道路を作るのに何が使われているかというと、皆さんアスファルトであると思いつくと思います。
アフリカでも当然、アスファルト道路の舗装が進められているのですが、中でも一般的使用される「加熱アスファルト混合物」というものは高温で溶解したものを冷やし固める事で強度を維持しており、その為高温になり過ぎると強度維持出来なくなるという欠点がありました。
高温状態のまま温度が下がらず強度が緩んでしまった結果、「ひび割れ」「わだち掘れ」「ポットホール(剥離)」等が発生し道路が劣化してしまうのです。
その他にも、積載量をオーバーした車が道路を走る事で道路が傷んでしまったり、ある地域では水害により道路が傷んでしまうという事例もあるようです。
傷んでしまった道路は修繕すれば良いですが、修繕費用が財政の負担となり結果道路が維持出来なくなってしまうのです。

  

以上が、アフリカの道路舗装率の上昇における課題の一部です。
日本でも道路のひび割れは起こるものですが、アフリカではそれが日本以上の頻度で発生しているのです。

  

アフリカの道路インフラを推進させるには、アフリカのような環境にも耐えうるような強い材質のアスファルトまたはコンクリートが必要です。
その為にも、現地環境を想定した調査や実験、技術の研究が課題となっています。

 

【この記事に関連する目標はこちら】

  • 祖父母と孫たちの画像
    11.7 あなたのまちは住みやすいですか?​