3.1 安心して子供が産み育てられる世界を

目標 2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出征10万人当たり70人未満に削減する

出典:外務省訳

世界の妊産婦死亡率について

先進国に住む私たちにとって、妊娠や出産は大変危険な印象はあまりないのではないでしょうか。​

日本では妊娠すればほとんど無事に生まれるものと思い込んでいるところがあります。もし万が一、母子に何かあれば医療体制に何か問題があったのではないかというふうに見られる風潮すらあります。 ​

2000年から2017年の間に、世界の妊産婦死亡率(MMR:出産10万件中、妊娠・出産及び関連した合併症により死亡する女性の数)は約38%低下しました。一方で同じ2017年の調査では毎日約810人の女性が、妊娠と出産に伴う予防可能な原因で死亡しています。(参考資料:子どもたちのための前進(Progress for Children: A Report Card on Maternal Mortality)) ​

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そのうち、妊産婦死亡の99%が途上国で発生しています。 ​

途上国の妊産婦死亡率が高いのはなぜでしょうか? ​

原因として、貧困・格差・女性と健康への考え方、社会的要因、様々な問題が死亡率に影響を及ぼしています。 ​

途上国では青少年期に婚姻し、妊娠・出産を迎えます。青少年期にある若い女性(10-14歳)は、成熟した女性に比べて、骨格なども未熟で妊娠に伴う合併症や死亡リスクが高くなります。 ​

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妊産婦の死亡率が高いと言う事は、世界的にも大きな損失です。 ​

母親が死亡すれば、新生児はもちろん、他の子どもたちの生き残る可能性も下がってしまいます。 ​

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いま、妊産婦死亡率の低下に向けて有効な取り組みとしては ​

 

  • 経済的に貧しくても適切な医療を受けられる環境を作る事
  • 性と生殖に関する正しい知識を広める事 ​
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    こうした基本的な知識の普及と、支援の継続が一人でも多くの妊産婦を救うのだと思います。 ​

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    その一方で、妊産婦死亡率の低い先進国では​
    出産する子供の数や時期をライフステージで選ぶことが当たり前になり、初産の年齢は上がる一方で人工授精のハードルは年々下がっています。 ​

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    実際に高齢出産や不妊治療による多胎妊娠などが要因で、日本の出生数全体に占める低出生体重児の割合は増加傾向となっています。そして、低出生体重児には先天的な障害や重大な疾病、成長遅延などの高リスクが伴います。 ​

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    自然の摂理がゆがんでいくと、そこにはどんな未来が待っているのでしょうか? ​

    SDGsは途上国も先進国も、どの国でも安心して子供が産み育てられる世界を目指しています。他人事ではなく、「未来の子供たちのために出来る事を考える事」 まずはそこからはじめてみませんか。 ​

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