
社会的保護制度を理解しよう
社会的保護とは世界で最も脆弱な人々の人的資本を後押しする中心的な役割であり、そして人々が健康的で、教育を追求し、自分自身と家族を貧困から救う計画です。
社会的保護制度とは、①社会保険・②社会福祉・③公的扶助・④保健医療&公衆衛生を総合的な総称であります。
・社会保険
人々が病気やけが、出産・老化・障害・死亡・解雇、失業など普通の生活をする上で問題をもたらす出来事について貧困を予防し、貧困者を救い、人々の生活を安定させるための保険制度です。
・社会福祉
生活困窮者の生活保障や心身に障害等がある人への援助、そして安心な暮らしができるよう支援する制度です。
・公的扶助
生活に困窮する人々に対して最低限の生活を保障し、公的機関が主体となって一般租税を財源とし自立する支援の制度です。
・保健医療・公衆衛生
人々が健康的な生活をする上で病気予防、病気対処行動、病者役割行動のための制度です。
◆世界人口の73%の人々は全く保護を受けてない実態
・今日、世界の人口の73%が十分な社会的保護へのアクセスが出来ていません。
・毎日、50億人が不安な暮らしをしています。
・社会的保護制度の浸透は世界人口の45%
◆子供のための社会的保護
・世界の子供の約35%(13億人)は社会的保護を受けれてない。
・多くはアフリカやアジアの子供である。
・14歳までの子供や家族に使われている給付金の平均は GDPの1.5%。
・低中所得諸国では子供のための所得の分配が拡大し、社会的保護の実現に成功した国は増えました。
・でも、未だに多くの国が子供や家族への社会的保護の適用は未だに不十分である。
・財政面を優先することで貧困層の子供向けの給付が少なくなり、子供たちに十分な保護のない状態で放置されてしまう。
◆世界的傾向と展望
社会的保護の土台を実施すること(基礎レベルの社会的保護)により、子どもたちの生活や、就労年齢の男女、高齢者の人々の生活に変化を与えることでしょう。これにより、貧困や格差が減少し、成長や発展の強化につながります。
社会的保護の土台への投資→所得保障・就学・訓練・保健衛生→雇用可能性・生産性→家計消費と国内需要の増加→より多くのディーセント・ワーク・納税という良好な循環が開発の好循環になります。