5.c ジェンダー意識も先進国へ

目標 ジェンダー平等の促進、並びに全ての女性及び女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する。

出典:外務省訳

ジェンダーギャップ指数というものがあります。「経済参画」、「教育の到達度」、「健康」、「政治参画」の4つの分野で、男女不平等の度合いを指数化しています。この総合点を比較して国ごとに順位が毎年発表されています。
2021年のランキングの上位の国の大半は殆どが北欧で、その中にルワンダ、ナミビアとアフリカから2国ランクインしています。
1位に輝いているアイスランドは何と11年連続で1位になっています。

それでは日本は一体何位なのかといいますと、何と153か国中120位という不名誉な結果となっています。
因みにではありますが、隣国の中国は107位、韓国は102位でした。更に日本より下位の国を見てみると、大体が国や宗教の理由で女性が虐げられている国がランクインしています。そこに日本という文字が並んでいる事に、私は先進国であるのに何とも恥ずかしい結果だと感じました。

  

では日本と、上位にランクインしている北欧と何が違うのか、これからご説明させていただきます。

先程11年連続1に輝いたとご説明させていただいたアイスランドですが、最初からジェンダーフリーだったという訳ではなく、以前は男性優位の国でした。
しかし、1975年にアイスランドの90%以上の女性が一箇所に集まって男女での給料の格差を無くす様デモを行い、仕事も家事も一切放棄してしまいました。この結果により社会が成り立たなくなってしまい、女性の存在は必要不可欠であると改めて認識され福祉、教育、政策、賃金等がどんどん見直されていきました。
結果、5年後の1980年には世界初の女性大統領が誕生するに至りました。

そんなアイスランドで行われている政策を3点ご紹介します。

  

1.男女同一賃金
こちらも世界で初めてしたのがアイスランドであり、施行により男性の賃金と比較しても95%とほぼ差がありません。

2.ジェンダークオータ制
取締役員が4名以上の上場企業等は、メンバーの約半数を女性とする事が定められています。

3.育児休暇、男性取得率86%
こちらが特に衝撃でした。日本ではたった7%しか育児休暇を取得していません。

  

いかがでしょうか。日本では社会的にこれらの実現は難しいと私は感じています。
しかし、社会から率先してジェンダーフリーを意識すれば、女性のみならず男性ももっと幸福を感じる事が出来るはずです。

性差で優秀な人材を見落とす、性差でパートナーを助ける事が出来ない、こういった事も防げます。
決して女性だけが得をするというお話ではないのです。

世界幸福度ランキングというものも存在します。やはり先程ジェンダーギャップ指数で上位である北欧がランクインしています。
アイスランドは4位です。

北欧と比べて日本は・・・と思う方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、日本も変われると私は信じています。
アイスランドも、今は国がジェンダーフリーを意識していますが、その始まりは国民が奮い立ったからです。

  

私達も国がいずれやってくれると受け身にならず、男女が平等に幸福に生活出来る国になる為には何をすれば良いのかを考え話し合いその輪を広げていけば、私達も北欧の様なジェンダーフリーで幸せな国に出来ると思います。
まずは、家族等に感謝の気持ちを持って接する所から始めませんか。いつも美味しいご飯をありがとう、家をキレイにしてくれてありがとう、と最近パートナーに声をかけた記憶はありますか。無ければそこからスタートしましょう。小さな一歩かもしれませんが、そこから国を揺るがす始まりになるのかもしれません。

 

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