目標 人身売買や性的・その他の搾取を含め、公的・私的な場で、すべての女性・少女に対するあらゆる形態の暴力をなくす。
出典:外務省訳

■VAW(violence against women)とは
VAWを表す言葉は「女性に対する暴力とは、女性に対する肉体的・精神的・性的または心理的損害または 苦痛が結果として生じるか、もしくは生じるであろう、ジェンダーに基づくあらゆる暴力行為を意味する。」
■女性に対する暴力についての現状分析
1 家庭内暴力は夫婦間に限らず、親子関係や嫁-舅姑間でも、一般的に暴力行為が行われている。
また人身売買では、家族や 親族が関与している場合が多々ある。
2 人身売買は1年間に60万~80万の女性が被害に遭っており、そのうち未成年者が50%に上ると
推計されている。
3 女児差別、胎児・嬰児殺しは胎児が女児だとわかると中絶したり、生まれたばかりの女の嬰児
を殺してしまうこともある。インドでは、毎年1万人の女児が、このような被害に遭っている
と報告されている。
4 ダウリーによる暴力は慣習は廃止されたものの、夫や夫の家族の望み通りのダウリーを支払う
ことができないことを原因に、毎年5,000人以上の女性が殺されているといわれている。
■女性に対する暴力についての国際的な取り組み
国際社会において女性の問題に取り組み始めたのは、1919年で世界の女性団体によって形成された連合国の会議は、国際連盟の意思決定ポストへの女性の参加の要求や、女性や子供の人身売買防止などを意見した。また女性団体による女性の権利獲得運動が盛り上がり、その活動が認められ、女性と子どもの人身売買防止、国際連盟での女性の採用などが国際連盟で決定された。
■日本における女性に対する暴力撤廃への取り組み
わが国において2001年に家庭内での夫やパートナーからの暴力についての対策が、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)として立法化された。
■国際協力における女性に対する暴力撤廃
VAWは、世界中で、普遍的に起こっている問題であり、深刻な社会問題である。 その影響は大きく、被害者だけでなく、その国の経済に与える影響も甚大である。ところが、VAWの多数の被害は、社会的支援の手が行き届かない「家庭」で起こっていること、伝統的な価値観のもとに人権侵害としてとらえられてこなかったことなどの複雑な環境と相まって、積極的な対応策が講じられてこなかった経緯がある。現在の至ってもVAW問題について国際援助の実績はとても乏しい状況です。
【この記事に関連する目標はこちら】