6.a この世界は水で繋がっている

目標 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術を含む開発途上国における水と衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。

出典:外務省訳

日本は水に比較的恵まれています。
災害などもありますが、水と密接な関係にあり、世界随一の水と衛生分野における豊富な経験や知識を持っている国といえるでしょう。
 
ODA(政府開発援助)における主要DAC(開発援助委員会)諸国の援助実績を見てみましょう。
 
外務省のHPによると、ドイツ・フランス・アメリカ・イギリスといった国々を抑え、日本が一番支援しています。
この実績からもわかるように、日本は発展途上国への支援を積極的に行っています。
 
安全な水を永続的に供給し続けるために、施設を建設し監視できる人材を育成して、その地の水質や特性に応じて適切に管理していく必要があります。
そのために、技術協力として年間30人程度の専門家を派遣して現地のプロジェクトに参加したり、プロジェクトを立ち上げたりして派遣先の国々での水改善に尽力しています。
発展途上国の人づくりの観点から、研修制度を設け研修員を受入れ、自国に戻った時に管理できる人材育成もしています。
 
 
また、WHOとの連携もしています。
ガイドライン改定の調査や検討といった国際基準の裁定をしたり、専門家の派遣や活動費の拠出をして、国際機関とも連携し発展途上国へ支援しています。
 
水道関係だと災害復旧の支援も行っています。
皆さんご存知の通り日本は水関連の災害が多いので、それに対する対策や復旧を何度も行ってきたノウハウを生かすことが出来ます。
自衛隊の派遣や、水道関連企業と連携し専門家チームを派遣したりして、国際的に支援してきました。
 
 
日本の水は世界一安全とよく言われています。
その理由として厳しい基準を設けていることがあげられます。
日本中の蛇口をひねると水が出て、その水はそのまま飲んでも害はないレベルまで厳重に管理されています。
 
これは日本に住んでいると分からないのですが、アメリカでは雨が降ったあと、すぐに蛇口の水を使うことは推奨されていません。
日本人からすると「なんだそれ」って感じですよね?
 
世界で見たときはそのレベルでも高い水準だったりするので、どれほど日本の基準が厳しく、また管理体制が整っているかわかると思います。
その管理体制を発展途上国へ伝えて育成していくことで、世界中で安全な水を使えるようになっていきます。
 
 
水は地球規模で循環しています。
私たちが使った水が別の人が使うこともあります。
私たちは水で繋がっています。
このことを忘れずに少しでも無駄遣いをやめ、水を大切にして生活していきましょう。

 

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