15.5 地球に生息する8,300の動物種のうち、8%は絶滅し、22%が絶滅の危機

私たちは地球上で生きていくなかで、森林、野生動物、昆虫、四季折々の食物など、さまざまな生物の恩恵を受けています。それらの生物は環境に適応し、バランスを保って地球の歴史を作り上げてきました。私たち人類はそのような生物の多様性に依存し、支えられてきました。

◆生物多様性と生態系破壊の危機

 生物多様性とは、単に生物が多いという意味ではありません。生物多様性には、「生態系の多様性」、「種の多様性」、「遺伝子の多様性」があります。

生態系の多様性

森林、草原、川などさまざまな自然環境があることです。

種の多様性

動物、植物、菌類などさまざまな生き物が生息、生育していることです。

遺伝子の多様性

 同じ生物であるけれども、形、模様など遺伝子に違いがあることです。

 しかし、世界規模の森林破壊や気候変動により、生物の生息地が失われ、生態系が変わってしまいました。人間が外部から持ち込む種が、本来の生態系を破壊しているという問題も起きています。その他にも人間による動物乱獲もあり、地球に生息する8,300の動物種のうち、8%は絶滅し、22%が絶滅の危機に瀕しているといわれています。

◆生物多様性維持のために私たちができること

 日本は、食料の大半を輸入に頼っています。輸入されている食料は1,233万ヘクタールの農地で生産されています。これは北海道と九州をあわせた面積より大きいです。たとえ日本で生産していなくても、外国で農地を拡大し大量生産をしているのです。

 

 私たちが食用としている魚の4割は輸入に頼っています。日本で使用される木材も8割を輸入に頼っています。日本で伐採していなくても、外国で伐採していれば同じことです。

 

 このように私たちの生活は、外国からの輸入に依存し、地球上の生物に大きな負荷を与えています。このままでは、地球上の生態系が破壊され、生物の絶滅がどんどん加速していきます。

 このような事態をくい止めるにはどうしたらいいでしょうか。まず、私たちができることに大量消費の見直しがあげられます。食料の大半を外国に依存していますが、毎年廃棄される量は、1,900万トンにもなります。これは日本で生産される穀物の2倍の量に当たります。

 

 生物多様性の維持のためにも身近な生活から取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

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