15.1 湿地が無くなる?

目標 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。

出典:外務省

皆さんは「内陸淡水生態系」という言葉を知っていますか?
 
「内陸淡水」とは、河川やため池・沼・湿地のことです。
そしてそこに住む生き物たちと自然環境をあわせて「生態系」と呼んでいます。
 
「生態系」と一口に言っても、日本固有種も多く存在する内陸淡水生態系と、陸域生態系の二種類があります。
「陸域生態系」の方がイメージしやすいかもしれません。
森林や草原のほか、人間が人工的に作った緑地なども含む生態系で、私たちの身近にも存在しています。
 
 
しかし、そんな二つの生態系が今、脅かされようとしているのです。
 
 
原因はいくつかあるのですが、その中でも私が注目したのは気候変動・環境破壊です。
 
国道建設やダムを設置する為に森林を切り開いたことにより、陸域生態系の住む場所が変化して、その結果生態系も変わってしまいました。
また、温室効果ガスの大量排出で気候変動が起こり、生態系が変化してしまうこともあります。
 
そんな厳しい現状がある中でも、どうにか保全しようという動きは始まっています。
 
 
昨今、世界各国が2050年に向けてカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を0にすること)を実現しようとしています。
カーボンニュートラルの実現が最終的には陸域生態系と内陸淡水生態系のサービスの保全・回復に繋がるのかもしれません。
気候変動を抑えることで、湿地が干からびることを抑えられるかもしれません。
 
加えて、ITの進化により自動運転や、混雑状況をリアルタイムに見ることが出来るようになりました。
現状をしっかりと把握することが出来るため、無計画な環境破壊を止めることが出来るかもしれません。
また、東京グリーンベルト計画の様に自然豊かな公園を守ったり、自然を意識する未来を作ろうとするような大規模な動きも持続可能な社会を作り上げるうえで非常に重要な一歩だと思います。
 
 
2020年には達成できなかった目標ですが、少し糸口が見えた気がします。
長く険しいこの大きな目標に皆が向かうことでどこかの国で前例が生まれ、世界規模の問題を解決できる大きな一歩になるかもしれません。
 
ひとりひとりが温室効果ガスの排出を減らすこと。
自然を気に掛けること。
新たに土地を開拓するのではなく、今あるものをどう使うか考えること。
 
それは小さな一歩かもしれません
でも、あなたとわたしが手を取り合うことで持続可能な社会が作れるのではないでしょうか。
世界各国なんて大きな規模だけじゃなく、そんな小さな心がけが大切なんだと思います。

 

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